§位相検波器/低価格版§
(あくまで参考です:電源は含みません)
**測定器には色々有り,数多くが市販されているが
波形の三要素、即ち振幅(電圧等),周波数(周波数成分),位相
だが、殆ど単独での位相計は市販が極めて少ないようだ。
電圧計と組合わせたベクトルメータとも云う。
多くの周波数分析器、インピーダンス計、ネットワーク分析計の
測定アイテムとして記載はされているが。
ひとつの要因として簡単に校正が出来ないのも一因だ。
インピーダンス・抵抗・電圧・周波数は,比較的比較対応の
入手が易しいが,位相標準器は高価で,あまりカタログに載っていないようだ。
周波数区分的に低中周波と高周波帯に分類され
1hz〜数百KHZ:1M〜ビデオ帯:高周波帯に製品として分類・製作される。
市販品モジュールも有るが、位相角と出力電圧は直線的ではなく
(乗算型なので)出力はコサイン状に変化するので、変換または
テーブル変換が必要に成り、面倒な上に2回の変換を必要とするので
使いがっては良く無さそう。又、周波数があがってくると位相(乗算器)も
シフトして来るので、レンジ切り替えと、位相補正コンデンサの切り替えも
必要。
**動作状の分類として測定部のみか、発信器内蔵かに分かれるる。
位相は簡単に言えば,基準波との時間差を角度にした物だから
必ず基準信号が必要で,内蔵品か別途用意するかだ。
分析方法的にはデジタル演算で導く物。
アナログ乗算・PLL回路の応用した物・サンプリングで低周波に
変換し低周波の位相検波で出力するもの。
抵抗器ブリッジとBTL信号源で抵抗値と電圧比で出す方法。
差動AMPの変形応用した物。アナログ/デジタル演算で行う物。
スペック的には範囲:+−180度 精度:+−0.1度位が多い。
検波部分のモジュールも市販されているが,例えば理化学分析
や、物性分析でtanδや誘電体分析で使用する場合もう少し
分解能が欲しい。特に〇度近辺が。
気お付けないといけないのは、振幅依存性が大なり小なり
あるので、手動で振幅調整するか、自動振幅調整機能を
付けて0.1dB以下にしないと、使い物にならない物が多い。
**デジタル演算で行う:高速のサンプリングでA−D変換を
するか,2CHのADで同時SAMPLEする。
時間の関数として基準波・被測定波の計測を行い、DSP又は
パソコンで演算する。1周波数に対し5−10波を
計り、ピークかバレー(最大・最低値)の時間から
周期を演算し時間差を角度に変換する。
最大のメリットは入力電圧の管理があまり要らない事。
各種波形に対応可能かつ正弦波の場合
多少の歪やノイズが,演算処理で行える事だ。
但しハードの価格とSOFTの製作が必要。
物性試験機等の出力は,OFFSETやノイズが混入している
と考えて良く、そのままでは使用出来ない事が多い。
但しAD変換・フイルタプログラム・FFT等使えるレベルに
持って行くのは、相当に大変そうだ。
例えばBIT数をどこまで上げるか。
チョット前までは、デバイスのコストやBIT落ちの問題も有り
12BITクラスが多かった。デジタル演算では完全に0から
0までのサンプル取得は難しいので、窓関数の問題が
発生してくる。取り込んだ波形をノイズフイルタ処理と補完
処理の後に0から0までの数波形分DATAを新たに作成し
そこで演算後、振幅と位相を、基準波・被測定波を求め
解を求めるが、微小位相の場合に実測と乖離している場合が
多い。単純な積み上げでは無理があるようだ。
物性試験機のような、周波数成分が100hz以下
の様な場合に限ると言える。
アナログ演算処理した場合の方が早い解決の場合もある。
信号の振動数や帯域によって、選択するしかない。
**ハード(機器を使用か作製する)を使用。
原則として入力波形は歪が小さく(1%以下が望ましい)
S/Nが良い事が前提となる。
基準信号併設の場合はDDSで正弦波を作れば0ポインが
ハッキリするのので基準位相出力0.001度もそれ程
難しくない。
別の方法として、サンプリングで行う方法だ。
現在100M帯の発信モジュールも安価に手に入るので、
このPULSEで入力をサンプリングする。出力には、
入力レベルに対応したサンプルパルスが出てくるので
サンプルパルスがマイナス極性からプラスに転じたところが
0ポイントなので、次の0ポイント検出まで数えて、
基準波と被測定波のカウント差が位相量(時間換算)
となる。別の方法として信号に100MHzパルスを加算しても良い。
この場合も信号が0点を境にして振幅が急転するので
コンパレートし易い。信号のみだと変化が緩く、そのままだと
コンパレータ時間が遅れるので。更にスライサーorリミッターで
入力波形を制限した方が、処理しやすい。
誤差は1カウント10nsだから、1Khz(1mS)では
1E−3と1E−8故に1E−5となり、1周期は360度なので、
3.6E−3=0.0036度となるが、100Khzでは0.36度
なり、1GHz使用で0.036度(理想状態で)。
この場合は振幅依存性が強くないのであるが、高速動作デバイス
が必要となり、検証・調整・評価に高価な測定器が必要になることである。
うまくアナログIC等を活用すれば、比較的楽かも知れないが、
課題も多い。
周波数が低い時、処理はしやすいが時間が長くかかる。
例えば1Hzの時、検波出力が安定するのに10波長分は
必要となり10秒掛かる。実用的では無い。乗算器で波長を
逓倍するか、S/H回路を使用するかだが、
それでも10HZくらいが下限になっているのは、この辺の理由による。
**自作の場合の参考資料
レンジは通常+−180度だが、方式により+−360度
や+−90度かが決まる。
周波数範囲は10HZ〜200KHzと想定する。
参考文献はインターネットにも役に立ちそうな資料は少ない。
PLLや変復調・フイルタの本に少しずつ出ている程度。
比較的作り易そうなのは、ゼロポイント検出法と
アナログスイッチを使ったスッチング法で,後者は
多くのロックインアンプに多用されている。
因みにどこかでの時点で入力波をパルス化する必要があるが、
OP AMPの一種の高速コンパレータを使用するかシュミットゲートを
利用するかだ。後者の魅力はとにかく低価格につきる。
4回路・2入力・シュミットNANDが300¥以下で入手出来る事。
しかも25+-10度くらいの範囲では閾値が安定している。
配線パターンと電源電圧に注意する必要とヒステリシスの
VH/VLが決まっており変更出来ないので,対称波形が必要な場合
FFで分周する。立ち上がりは早く実測で10ns以下だ。
高速コンパレータの場合は設計自由度が大きい。
但し発振対策とOFFSETの考慮が必要。1、000¥以下で
5〜10nsが入手出来る。現在では700Psクラスも1,000¥
以下で購入可能。精度を上げるにはミキサで周波数を下げるか、
サンプリングで周波数を落とすのが良いのだが、例えば1Hz
の場合、平滑回路が安定するのに10周期くらい必要とする為、
10秒掛かるが、これはかなりキツイ。
通常、試験装置等は1秒が限度の感じだ。
位相角が10のー5乗を求める用途も有るので、
低周波の位相検波も考えて於かねばならない。
パルス化した場合R−S FFやEX−ORで位相演算するか、
PLL ICの位相比較+チャージポンプ部を利用するかだ。
但しいかに、正弦波を周波数が変化しても同一条件で
方形波に変換するか。PLLの場合はそこまでは求めないので
いいのだが、基準波と被測定波を同一条件で整形するのは
かなり難しい。
ICの値段は安く300¥以下でOK。
仮に180度時10V出力で0度時1mVの検出ノイズとすると、
180度X1mV/10Vで位相換算分解能は0.018度で
電源・ノイズ・デバイス等多少強化すれば0.005度(但し全体帯域は
難しいかも知れないが)は実現できるかも知れない。
一例:ブロック図
INPUT AMP−−>リミッタAMP−−>0点補償・整形回路−−>位相演算ーー>LPF−−>DC 出力
***現在2〜3万程度で上記SPECを満足できるUNITを開発中!!
完成したら,報告する予定。